2025/10/4 岡山サポ新潟遠征②|ビッグスワンとヒスイ海岸、そして温泉。

2025/10/4 岡山サポ新潟遠征②|ビッグスワンとヒスイ海岸、そして温泉。

2日目|スタジアムと日本酒と、孤独のグルメ

朝から温泉。やっぱり朝風呂は最高。
8時の朝食もおいしくて、体にエネルギーが満ちていく。

今日はスタジアムの日。目的地まで約160km、2時間のドライブ。
14時キックオフに間に合うよう、8時半に宿を出発。

新潟の高速はまっすぐで運転しやすい。
景色も開けていて、信号も少ないからストレスがない。
Spotifyでお気に入りの曲を流しながら、つい鼻歌まじりにハンドルを握る。

昨日から思っていたけど、新潟の信号って全部縦なんだよね。
岡山でも県北の方には縦の信号があると聞いたけど、実物を見るのは初めて。
調べてみると、雪が積もりにくいように縦型になっているらしい。
なるほど、雪国仕様。
たしかにこういう小さな違いを見ると、「ほんとに遠くまで来たんだなぁ」と実感する。

そうこうしているうちに、今日泊まるホテルに到着。
チェックイン前だけど、車を置かせてもらって新潟駅へ向かう。

駅のバスロータリーで16番「スポーツ公園線」に乗車。


車内にはファジサポ、アルビサポもちらほら。
「お、みんな同じ目的地か」となんとなく嬉しくなる。

……あとで知ったのだけど、試合当日は新潟駅からシャトルバスが運行していたらしい。
ま、下調べ不足も旅のうちということで。

そして、11時半に到着。


でかい!デンカビッグスワンスタジアム!

🍗 スタグル開戦!

まずは腹ごしらえ。「せきとりの半身揚げ」!


ケンミンショーで見てからずっと食べたかった一品。
スパイスの香り、カリカリの皮、あふれる肉汁。
そこにビールを流し込む。

新潟限定ビイル 風味爽快ニシテ(缶) 350ml×24本(1ケース)

うまい!
もうこれだけで遠征してよかったと思えるレベル。

……ただし、アラフィフの胃にはなかなかヘビー。
一品目にして早くも満腹。
スタグル、ここで試合終了。無念。

🎫 試合前の空気

スタジアムの外には、試合前のざわめきが広がっていた。
デンカビッグスワンスタジアムの横には水路があって、そこでリモコンの船を走らせている人たちがいる。
のんびりした空気と、サポーターの高揚感が混ざってなんとも言えない雰囲気。

水上のステージでは、元ファジアーノ岡山の増田繁人さんによるトークショーも行われていた。
懐かしい顔に、思わず立ち止まって聞き入る。
こういう“ご縁”に出会えるのも、遠征の醍醐味だ。

グッズ売り場の他にもガチャガチャの特設コーナー(いつもあるのかな?)
そして今回は特別に「佐渡市・南魚沼市・田上町デー」ということで、産直の農産物などを販売するテントも並んでいた。

新米も売っていてかなり魅力的だったけど、飛行機で帰ることを考えて泣く泣く断念。
(重いけど絶対に美味しくてお得なやつだったな、あれ。)

今回のチケットは「お土産付きチケット」。
スタジアムの入場ゲートでもらうのかと思いきや、チケットセンター横で引き換えとのこと。
もらってびっくり、かなり豪華!
これは弾丸ツアーでお土産買う暇がない勢にもおすすめ。

⚽いざスタジアム

試合前のウォーミングアップでは、
スタメンではないものの柳育崇選手と家坂選手の姿もあった。
柳選手は、新潟でプロとしてデビューした選手。
この地に戻ってきた彼の姿を見て、地元のサポーターからも温かい拍手が起きていた。

チャントが響き渡り、空気がじんわりと熱を帯びていく。
空はちょっぴりどんよりした曇り空。
頼む、天気よ。もってくれ。

ピッチの向こう、新潟ゴール裏ではオレンジのコレオが一斉に掲げられた。
スタンドが一瞬で色づき、オレンジのフラッグがふわっと広がる。
その光景に思わず見とれてしまう。

すごい。これがビッグスワンの迫力か。

そして、選手たちがピッチに入る。
笛の音とともにキックオフ。
スタンドの熱気と緊張感がゆっくりと混ざり合っていく。

前半24分、本山選手のアシストから一美選手がGOAL!!!!
ゴール裏が沸き上がり、チャントの声が一段と大きくなる。
おっとこれは、勝ち点3いただきか?と思ったが――

新潟もギアを上げてくる。
そして後半67分、元ファジアーノの白井永地選手にゴールを奪われた。

あーそうきたかー。


結果は1-1。まぁ良いでしょう。

……けどファジアーノ岡山は、ほんと恩返し弾、よくいただきますね…。

元ファジの選手は、ファジアーノ岡山の試合“以外”で活躍してほしい……。

🍶 試合後の夜 ― 日本酒と孤独のグルメ

試合が終わるころには、小雨がぱらぱらと降り始めていた。
スタンドを出るころには本降りになり、
屋根のない道を小走りでシャトルバスへ。
でも不思議と気分は悪くない。
いい試合だったからか、雨さえ遠征の一部に感じる。

ホテルにチェックインしてひと息ついたら、
そのまま新潟駅へ。目的はもちろん――ぽん酒館。

駅の中に3店舗(?)あるけれど、利き酒ができるのは南口の「越後のお酒ミュージアム」だ。
入口で500円を払い、コイン5枚とおちょこを受け取る。


壁一面に並ぶ日本酒マシンの前に立つと、まるで宝探し。
どれにしようか真剣に迷う。

まずはX(旧Twitter)でおすすめされていた北雪を一杯。


口に含んだ瞬間、ふわっと広がる香り。おいしい。
ちょっと奥には“塩コーナー”があって、
手の甲に塩をのせて、ひゅっと吸う――これがまた日本酒に合う。
いや、ずるい組み合わせだ。

気づけばコイン5枚、あっという間に消費。
もう500円追加しようかと思ったけど、今日はここまで。
程よく酔いもまわって、いい気分。

ぽん酒館を出るころには、雨はもうやんでいた。
ホテルに戻るにはちょっと早いし、小腹も減ってきたので「どこかで一杯やるか」と思い、
事前にピックアップしていた店を回ってみる――が、ことごとく満席。

さすが新潟の土曜の夜。みんな飲んでる。
観光地っぽい賑やかな通りを外れて、地元の人が通いそうな路地に入ってみる。
すると、「本日のおすすめ」との紙が貼られた小さな店を見つけた。
なんとなく“当たり”の予感がして、ここに決めた。

カウンターが8席(?)ほどのお店。
「空いてますか?」と聞くと、
大将が「生ビールはないですけど、いいですか?」と言った。

「あ、はい」とうなずいて、空いていたカウンター席に腰を下ろす。
店内は常連さんらしき人たちでにぎわっていて、
静かだけど温かい空気が流れていた。

カウンターに座ると、すぐにお通しが運ばれてきた。


アルミホイルを開けると、湯気の中から白子ときのこ、玉ねぎ。
バターの香りがふわっと立ち上がる。
これがお通し?と思うほどの豪華さ。
最初のひと口で、この店は“当たり”だと確信した。

続いて頼んだのはなめろう
ねっとりとした身に味噌の塩気、薬味の香り。
黒ごまと、とびこのプチプチがいいアクセントになっている。

次は栃尾の厚揚げ。外はカリッ、中はふわふわ。熱々を頬張ると、やさしい甘みが広がる。今までに食べた厚揚げの中で一番おいしい。

ふとメニューを見ると、塩むすびの文字。
新潟といえば米。これは頼まないわけにはいかない。


ひと口食べて、思わずうなずく。いい塩梅で、うまい。

そうそう、日本酒も飲んでみたかったので大将に好みを伝えると、
「このあたり、好きだと思いますよ」と出してくれたのがこれ。

越乃八幡(やはた)
口に含むとふわっと米の甘みが広がり、あと味はすっと消える。飲みやすい!好き!!
ちゃんとチェイサーも用意してくれるところが信頼がおける。

もう一品くらいいこうかなとメニューを見たら、だし巻き卵が目に入った。
ただし、「二つ以上の注文から」と書かれている。
あぁ、これは無理かな……と思ったその時、
他のお客さんがちょうど「だし巻き」を注文したらしく自分も便乗して頼むことができた。

出てきた瞬間、ふわっと香る出汁の香り。
箸を入れなくてもじゅわっと汁気。
ウマー。

丁寧に作られているのが伝わる。
食べ終わるころには、体の芯までほっとしていた。

あとで知ったのだけれど、
この店、『孤独のグルメ』の久住先生が通っているらしい。
そりゃ、うまいわけだ。

おなかいっぱい。
幸せな気分で会計をすませる。

外に出ると、夜風がほんの少しひんやりしていた。
ほろ酔いの足取りでホテルへ戻りながら、
「新潟、いい街だなぁ」と小さくつぶやいた。